感染病つづき
- 作者: 岡田晴恵
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2004/12/21
- メディア: 新書
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昨日は天然痘、今日はペスト(黒死病)について読んだ。
どちらも社会と結びついていて興味深い。
天然痘が、新大陸(南アメリカ)に入ったときの話。
大航海時代にスペイン人が持ち込んだわけだが・・・
原住民は、スペイン人の姿形をみて、以前から出現が予言されていた神と思い込み、あっさりと権力を譲った。
天然痘が持ち込まれたときも、免疫がなくて感染してばたばた死んでいく原住民に対して、
スペイン人はすでに免疫があったとかで、天然痘にかかりづらかったらしく。
原住民からみると、それが神のしるしだと思われたようだ。
思い込みとは恐ろしい。
ペストについても同様。
中世〜近世に、天然痘よりも壮絶な大量死をもたらした感染症。
当時は感染症の知識がない時代。
ペストは、患者と目線が合うと感染すると信じられていたそうだ・・・
目が合うと感染って・・・。
ペストの恐ろしい脅威は人々を不安に落としいれ、理性を失わせた。
異教徒のユダヤ人がその標的になり、ユダヤ人は激しい殺戮・迫害を受けた。
そのときに、ユダヤ人は、比較的ユダヤ人に寛容なポーランドに逃げたそうだ。
時代は下って、ヒトラーの時代に、ポーランドのユダヤ人は再び迫害を受けるわけだが・・・
うーん、ユダヤ人ってほんとに苦難の歴史を歩んできているなあ。
ペストの後は、エイズ。
エイズの話はすでに知っていることばかりだったので、あまり得るものはなかった。